佐藤和久 (聖書)「神は烏を養ってくださる」

神は烏を養ってくださる

まずわたしの名前からお話ししましょう。1953年関東学院に就任して最初に頂いた名前は 「忠息(ちゅうそく)」でした。これは一部の先生からの呼び名で、先任教師として既に在職中の父「忠一の息子」と言うことです。私はどんな名でもいいから自分の名がほしかった。そのころ同時進行の名が生徒の中に呼ばれていました。「ゾウリムシ」、まあいいか「忠息」よりちゃんとした自分の渾名だと受け止めていたのです。
ところが、当時中学校にいた野崎君が自然教室のどのプログラムにも一番に来て席についているのに気付いて、「君は森のカラスだ」と言いました。昔海軍に「森のカラス森(盛り)見て止まる」という言葉がありました。お腹をすかした兵隊が食事の盛りのよいところに来て着席する姿から言われた言葉でした。「野崎君、君はその森のカラスだ、一番に来て盛りのよさそうなところに座るから」、というと彼はわたしに「先生こそいつも真っ先に来るから、先生こそ森のカラスだ」とし返してきました。早速これが彼の口から全校に伝わってわたしは東大ストレート入学者を名づけ親に持つ光栄に輝く呼び名になり、今でもどこからか「カラス!」と呼ばれるのです。あのころ黒のダブルの服を着て黒のソフト帽を被っていたからでは決してありません。
そこでカラスは、1993年教職員皆様にご厄介になり、生徒諸君とよい交わりの日々を懐かしみつつ関東学院を65歳定年退職。1994年から2004年まで、本厚木にあります関東学院より長い歴史を持つ、日本バプテスト厚木教会で牧師として働かせていただきました。
いまは諸教会の牧師先生の夏休み・クリスマス休みなどの助っ人として用いていただいたり、今年度は捜真バプテスト教会で協力牧師として毎月第一日曜日に礼拝説教、バプテスマ式、聖餐式のお仕事を務めさせていただいています。
関東学院在職中はテニス部、スキー部、演劇部と、体を動かすのが大好きな私にはうってつけの生活を送らせていただき感謝をしています。ストレス解消にどれだけ役立ったか。個人的には在職中から水泳、ゴルフを少々、それが今でもお付き合いくださる教職員等のグループに加えて頂いて、ボールを追いかけて・・・・いえ、後から来るお客様のボールにおいかけられながら、それでも大自然を満喫しています。
神様に愛され支えられての日々をこれからも歩んで参ります。
感謝して聖書のみ言葉をご紹介します。
『主は・・・烏のたぐいが求めて鳴けば食べ物をお与えになる。』(詩篇147編9節)
『神は烏を養ってくださる』 (ルカによる福音書12章24節)